Orianthiの音楽

 最近は凄く派手めないでたちのオリアンティですが、インタビューなどによると、ルーツはやはりブルース&カントリーのようです。影響を受けたギタリストには、Carlos Santana、Stevie Ray Vaughan、Steve Vaiなどの名前が挙がります。さらに、Jimi Hendrix、Eric Clapton などの名も。これだけで、大体、どういう音楽かが想像つきますね。私にとって非常に心地よいはずです。

 現在まで4枚のアルバムを発表していますが、私の一番のお気に入りは「Violet Journey」。ファースト・アルバムで、どことなくインディーズのような雰囲気も漂うのですが、曲はまさにブルース&カントリーです。ギターの音も柔らかめのディストーションで、とんがったところは余りありません。インスト曲もあって、ギター大好き少女が気持ちよく弾いている姿が目に浮かびます。フェードアウトの曲が多い(しかも結構急にフェードアウトする)のが少し残念ですが、それ以外は大好きな1枚です……などと偉そうに書きましたが、何でも、このアルバム、一部のドラム以外は全てオリアンティが演奏しているとのことですね。本当に独りでつくり上げたようなアルバムのようで、そういう話を聞くと、もう尊敬以外の何物でもないです。参った!

 最新作の「Heaven in this Hell」は、1曲目を聴いただけで、前作と方向性が随分変わったことがわかります。ハードです。ヘヴィです。ロックです。1作目のブルース&カントリー路線と2〜3作目のポップ路線をバランスよくミックスした感じのアルバムになっていると思います。ディストーションもかなり先鋭化していると思います。まだ「体に染み込む」ほど聴き込んではいませんが、何回も聴いているうちに、多分完全にはまってしまう、そんなアルバムのような気がします。

 2作目の「Believe」と3作目の「BelieveU」は、かなりポップに振った内容になっています。もちろん、全曲、オリアンティのギターは鳴りまくっているわけですが、全体としては非常にキャッチーなメロディーの曲が多く、いわゆるガールズロック的なポップ性が強くなっていると思います。その分、とっつきやすいとは思うんですが、ハードロック大好きおじさんにはもう少し重く太く、そして枯れてほしいな〜と、少し物足りなさが残ります。……でも、親しみやすい曲ばかりで、これはこれで大好きなんですけどね。
 なお、オリアンティの歌についてですが、ネットで流れている動画では、一部に結構ピッチの甘いものがあります。あれ? 歌こんなに下手だったっけ?っていう感じで。でも、CDを聴くと上手いのに……と訝っていましたが、思うに、環境のせいかなと。あれ?っと思うのは結構激しい曲のものが多いんですが、ひょっとしたらPAさんからの返りの音が余り聞こえずに(あるいはPAさんなんていなくて)、自分の声がよく聞こえないんじゃないかと思うんですね。
 その証拠に、アコースティックで弾き語りをしているものなんて、とても上手です。だから、生歌が下手というわけでは決してない。大きな音のものでも、ちゃんと返しの音が聞こえていそうなものではしっかりしたピッチになっているんじゃないかと思います。
 そういえば、先日のビルボードでのライブ、ドラムとベースとオリアンティだけという最小構成でやったらしいですから、もうそれだけで自信のほどがうかがえますよね。

Orianthi の魅力


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